アンタークティカ


南極に

馳せる思いは

ビッグマネー



アンタークティカ (2015)

Charles Chevallier

  • プレイ人数:2~4人
  • プレイ時間:45~90分

f:id:show5bodoge:20200731111512j:plain

評価(S~E)

  • 複雑さ : B
  • インタラクション : A+
  • 戦略性 : B+
  • 私は好き度 : A+

POSITIVES

  • 4種のマジョリティ争いによる、シンプルながら複雑な絡み合い
  • 手番システムと得点計算からなるジレンマ

NEGATIVES

  • 初回プレイでは勘所が掴みにくい
  • 渋いマジョリティ争いなため派手さは無い




遥か未来、南極で資源を採掘するために調査センターを建設する。

科学の進歩に貢献して巨額の富...... もとい、人々からの賞賛を得るゲームだ。


システムとしては、4種類のマジョリティによる得点を競う。

  • 8箇所のエリアに置かれた科学者コマのマジョリティ
  • 5本の調査トラックをどれだけ進めたかのマジョリティ
  • 特定の建物を建設した数のマジョリティ
  • 捨てた資源の数のマジョリティ


これらについて、名作である『王と枢機卿と同じ要領で得点計算を行う。

1位プレイヤーはそのエリアのコマの総数分の勝利点を得る。

2位プレイヤーは1位プレイヤーのコマ数分の勝利点を、3位は2位のコマ数の勝利点を......という具合だ。


このルールだけでもうゲームが面白くなる、完成されたシステムの1つだろう。

断トツで1位になることは2位のプレイヤーに大きな利益を与える。

できるだけ接戦で勝つことが要求されるため、自然と争いが激化して頭を悩ませる。


~~~


更にこのゲームの独特な面白さを生んでいるのは、『手番システム』だろう。

プレイヤーはいくつかある自身の船を8ヵ所のエリアに停めており、 各エリアを反時計周りに動く太陽コマが来た時に手番を行うことができる。


手番では船を別エリアに動かす必要がある。

動かした先のエリアに対して、科学者コマを置いて建物を建設することができる。


各エリアには3隻まで船を停めることができるが、先頭の船コマのプレイヤーしか手番を行えない。

2番目3番目の船は太陽が一周するのを待たなくてはいけないので、後ろにつけてばかりだと手が遅れることとなる。


f:id:show5bodoge:20200731111850j:plain 人気のエリアに集中する


先の得点ルールと手番システムの妙こそご、このゲームの肝である。


先述の通り、より接戦で1位を取ることが勝利点を稼ぐために必要だ。

しかし、接戦で勝つためにはそのエリアに相手の船も停まることになる。


人が集まる人気エリアにコマを置きたいが、そうすると結果的に手番は遅れていく。

エリアのマジョリティに注力しすぎると、 科学者コマをストックから補充や、調査トラックの前進にまで手が回らなくなってしまう。


あっちを立てればこっちが立たず

古き良きシステムを、現代向きに洗練しつつも泥臭さを残した作品である。


~~~


欠点を挙げるならば、やはりクセの強さから来るとっつき辛さだろう。

プレイヤー全員がシステムを理解し、自分と相手の損得を考慮することで一手の悩ましさが確立する。


後半からの巻き返しが難いので、序盤の動きには経験の差が出てしまうのも否めない。

(終盤になってミスに気づき、また最初から遊びたいと思えるのは良いゲームの証拠でもあるが......)


f:id:show5bodoge:20200716152219j:plain


シンプルで明確ながら、実際にプレイすると複雑に感じるジレンマが素晴らしい。

ピュアユーロを現代に蘇らせたかのようなインタラクティブな良作だ。


知名度こそ低いが、クセの強いゲーマーズゲームとして確かな面白さを持っている。

知られずに埋もれていくにはあまりにも惜しい。

パラディンズ オブ ザ ウエストキングダム


敵を討ち

祖国を護れ

騎士共よ



パラディンズ オブ ザ ウエストキングダム(2019)

Shem Phillips

  • プレイ人数:1〜4人
  • プレイ時間:90〜120分

評価(S~E)

  • 複雑さ : B+
  • インタラクション : B
  • 戦略性 : A
  • 私は好き度 : A

POSITIVES

  • 自国を強化するフレーバーにマッチした、拡大再生産ライクなシステム
  • ソロプレイ重視の前半から、インタラクションの生まれる後半に移る2段階のプレイ感

NEGATIVES

  • 疑惑カードの運要素が大きい




邦題は

西フランク王国の聖騎士」

西フランク王国3部作の2作目にあたる。


今回のテーマは王国から派遣された騎士の力を借りて、外敵の攻撃に備えて国を強化していく。

国には軍事力影響力信用の3つのパラメータがある。

これらのパラメータを強化することが勝利点にもなり、様々なアクションの効果を高めることにも繋がる。



ゲームは全7ラウンド。

個人ボードにワーカーを配置してアクションを行っていくタイプのワーカープレイスメントである。


また、全員共通の12枚の騎士カードからなるデッキを持つ。

毎ラウンド1枚の騎士カードの力を選び、パラメータやアクションの一時的な強化が可能である


毎回3枚の騎士カードから1枚を選ぶ


ワーカーには色があり、『オルレアン』などと同様に特定の色のワーカーしか配置できないスペースが存在する。

使用できるワーカーは固定ではなく、ラウンドごとに行う公開ドラフトと選択した騎士カードによって決まる。


そのため、欲しいワーカーが獲得できるかは運要素が絡んでくる。

しかし、使わなかったワーカーの持ち越しワーカーを置くスペースを永続的に埋める作業場などを駆使して、上手にアクションをこなすことが求められる。


~~~


個人ボードのアクションは、大きく2つに分類できる。

ボード左側のアクションは、リソースを獲得したり作業場を建設したりと言ったサポート的な行動になっている。



ゲームの序盤はこちらをメインに進めていくことになるだろう。

他プレイヤーとのインタラクションはほとんどなく、どのパラメータを重視するかの方針決めの段階となる。



一方、個人ボード右側のアクションはパラメータ上昇および勝利点の獲得のための行動となる。

アクションを実行するためには特定のパラメータが必要で、ボーナスとして異なるパラメータが強化される。



これらのアクションでは、パラメータの強化と同時にリソースやワーカーなどのボーナスも貰える。

アクションによってはボーナスが先着になっているため、早取りのインタラクションが生まれる。


さらに特徴的なポイントとして、異なるパラメータが必要となる2種類のアクションが、早取りの対象が共通になっているものがある。

例えば、外敵を攻撃するアクションは軍事力が必要となり、場に並べられた外敵カードに描かれた撃退ボーナスを得ることができる。

一方で、外敵を仲間に引き入れるアクションは信用が必要となり、こちらも場に並べられた外敵カードを獲得して勝利点ボーナスを得ることができる。


ボーナスや敵カードの早取り


このように1枚のカードに複数の獲得手段やボーナスがあるため、他プレイヤーの動向にも気を配る必要がでてくる。


~~~


本作の特徴として、ゲームの序盤から終盤にかけてのプレイ感の変動が挙げられるだろう。

先述の通り、序盤は基盤作りが主となるため、個人でワーカーやリソースをこねくり回すソロプレイ感が強くなる。


ゲームが進みアクションの基盤が出来上がると、共通の盤面への干渉が発生してインタラクションが増す。

さらにラウンドが進むと、個人ボードとは別に共通のアクションスペースも追加されるため、どこを優先させるかのジレンマが生まれる。



前作にあたるアーキテクツ オブ ザ ウエストキングダムに比べて重厚感のあるゲームとなった。

キレの良さと独創性が持ち味の前作に対して、本作はボードゲームとして正統派の面白さを持っている。


借金システムはやや蛇足に感じるが、総合的に見て完成度の高いヘビーゲームと呼んでいいだろう。

ノートルダム


金払い

ノートルダム

鐘が鳴る



ノートルダム(2007)

Stefan Feld

  • プレイ人数:2〜5人
  • プレイ時間:45〜75分

評価(S~E)

  • 複雑さ : C
  • インタラクション : C+
  • 戦略性 : B
  • 私は好き度 : A+

POSITIVES

  • ドラフト、拡大再生産、リソース管理、カウンティングと様々な要素が綺麗に噛み合っている
  • 教科書のようなバランスの良さに、フェルト特有の悩ましさ

NEGATIVES

  • イメージよりもあっさり終わる




安定の面白さを誇る、シュテファン・フェルト×アレアの大箱シリーズ。

その中から中量級の名作と言っていいノートルダムを紹介しよう。


舞台は14世紀末のパリ。

名家の当主となって自分の担当区画を発展させたり、蔓延する疫病の対策をしたりしながら勝利点を稼ぐ。



同じ構成の9枚のアクションカードから3枚をラウンド開始時に引きドラフトを行う。

その後、3枚の手札から2枚を選択してアクションを実行するシンプルなシステムだ。


アクションは基本的に、自分の区画に影響力マーカーを置いて実行する。

同じアクションを繰り返し実行すると、そのアクションの効果が強力になるので特化したいところだが、

できるアクションはドラフトで決まるため、全部思い通りとはいかない。



全員がアクションを実行したら、続いて人物カードによるアクションを行う。

ラウンドの最初に3枚の人物カードが公開されており、この中のどれを実行するかがアクションカードの選択にも影響する。


人物カードアクションの実行にはお金が必要だ。

どれも強力なので、ここまでに最低でも1金は残しておくべきだろう。



ラウンドの最後には疫病判定を行う。

人物カードに描かれたネズミアイコン数の合計分、疫病マーカーが進む。

これが一定値を超えたプレイヤーは勝利点と影響力マーカーを失ってしまう。


さらに、疫病が発生しても疫病マーカーは0に戻らない。

放置しておくと毎ラウンドどんどん削られるので、しっかり対策を取る必要がある。


これを全9ラウンド行う。

3ラウンドごとの決算や、アクションや人物カードで勝利点を稼いでいく。


~~~


本作は60~90分というレンジのゲームとして、お手本のような作りになっている。

様々な要素の良い部分を抽出し、遊びやすくもゲーマー心に刺さる完成度の高さを持つ。


フェルトのゲームと聞くと重厚で悩まされるゲームというイメージが強い。

しかし本作は、全体的にスムーズなプレイ感で遊べて、かつ要所ではじっくり考える必要もでてくるため、

総じて丁度良い塩梅の中量級ゲーマーズゲームに仕上がっている。



私はボードゲームにおいて「ままならなさ」に楽しさを感じるタイプだ。


例えば、

  • ダイス目によって、できるアクションが制限される
  • 基盤をじっくり準備していたら、ゲームが早くも終了してしまう
  • 他者の介入により、本来よりも手番やコストをかけなければいけない


これらの要素について、『ストレス』と感じるプレイヤーもいれば、筆者のように『面白さ』に感じるプレイヤーもいるだろう。

逆にこれらの要素を薄くすると『爽快感は高い』や、『あっさりで大味』といった感想を持たれやすくなる。


ノートルダム』を見ると、丁度これらの中間辺りに位置するのでは無かろうか。

誰が遊んでも安定して『面白い』と思ってもらえるような、不朽の名作として語り継がれて欲しいものだ。

もし未プレイの方がいるのなら、ぜひ一度は遊んでみてほしい作品である。

クラウン オブ エマラ


民を呼び

家を建てれば

王様だ



クラウン オブ エマラ(2018)

Benjamin Schwer

  • プレイ人数:1〜4人
  • プレイ時間:45〜75分

評価(S~E)

  • 複雑さ : C+
  • インタラクション : C
  • 戦略性 : B+
  • 私は好き度 : A

POSITIVES

  • 他者からの妨害が無く、ダブルロンデルの計画に没頭できる
  • 程よいプレイ時間で高い充実感が得られる悩ましさ

NEGATIVES

  • (特にラウンド初めの)ダウンタイムが長い




ダブル・ロンデルが特徴的な中量級の良作。

日本語版は『エマラの王冠』という邦題になっている。


デザイナーは、ハダラでも有名なベンジャミン・シュヴェア氏だ。



エマラ王国という架空の国を舞台に、王位後継者となって民衆と建物を集めるゲーム。

それぞれ民衆点と建物点と言う2つの勝利点が存在し、2つのうち低い方が最終的な勝利点となる。



ゲームの根幹は郊外の2つのロンデルシステムに集約されている。


ラウンド開始時にはアクションカード3枚を、各プレイヤー同じ構成の山札から引く。

アクションカードを使用する事で資源を得たり、自分に有利な効果を得たりする。


更にカードの使用と同時に、どちらかのロンデルで自コマを動かしてエリアのアクションを実行する。

移動歩数は1、2、3と決まっており、どの順番で何をするかをラウンド頭に考え込む形になる。


〜〜〜


このゲームにおけるインタラクションは早取りのみとなっている。

リソースの使い道やロンデルの効率といったパズル的な要素に思考を集中させるためだろう。


直接的な妨害や干渉は避けるようにしたデザイナーの優しさでもあり、その中でいかに面白さを表現するか腕の見せ所でもある。

本作は見事に、悩ましく面白く長すぎないというバランスを見せてくれた。


約90分というプレイ時間の中で脳をフル回転させるため、体感的には重ゲーを遊んだかのような充足感を得られるだろう。



さて、本作について『リプレイ性が低い』という意見をたまに見かける。

たしかに固有能力や大量のユニークカードも無く、得点方法のバリエーションも少ないとは思う。


しかし、私はこのゲームがリプレイ性が低いとは思わない。

本作に限らないが、できる行動を制限し、その中で最適な解を見つけることもリプレイ性の1つと言えるのではなかろうか。



得点経路の種類は確かに少ない。

しかし、手札運によるランダム性や、早取りインタラクションの揺らぎによる変化にどう対応するか、

その面白さこそ、また遊びたいと思わせる最大の要因になると私は考える。



濃密なインタラクションやキリキリした読み合いは無いゲームだ。

少しでも勝利点を高めるために何をすべきか考える、ソロプレイ感強めの現代的な面白さを持つゲームである。


重いゲームにデビューしてみたい初級者から、練られたシステムが好きなゲーマーまで幅広く遊んでもらいたい。


余談だが、日本語版のパッケージが微妙にダサくなってるのが気になる...

ザックンパック


積めないよ

自分で選んだ

はずなのに



ザックンパック(2008)

Bernd Eisenstein

  • プレイ人数:3〜6人
  • プレイ時間:30〜45分

評価(S~E)

  • 複雑さ : D
  • インタラクション : D
  • 戦略性 : D
  • 私は好き度 : A

POSITIVES

  • スピード性とパズル要素から来るわちゃわちゃ感
  • 一度のミスで一気に転落するので最後まで結果が分からないドキドキ感

NEGATIVES

  • 『選択が最も遅い人』の判定が曖昧になりがち
  • じっくり考えるパズルでは無い




引越し業者となって、指定されたサイズ・数の荷物を上手に積むアクションパズルゲーム


プレイヤーはまず5色のダイスを振り、出目の数だけその色の荷物トークンを受け取る。

ここでプレイヤーによって - 小さい荷物がたくさんあったり、 - 数は少ないが1つ1つの荷物が大きかったり、 と、バリエーションに富んだ荷物を積むことになる。


その後、荷台となるスペース・高さが描かれたトラックカードを規定枚数だけ裏向きで配る。

準備ができたらよーいドンで全てを表向きにし、各自が受け取った荷物が綺麗に積めそうなトラックをリアルタイムで早取りする。


じっくり考えれば、どのトラックが最も積み込めるか計算できるが、最も選択が遅かったプレイヤーは選択権を失う。

問答無用で山札から引いたトラックに積まなければならないのだ。


トラック選択を終えたら、あとは各自でパズルをするだけ。

空いているスペースや積みきれなかった荷物のサイズによって得点を失い、だれかが0点になった時点で最も得点が残ったプレイヤーの勝利となる。


~~~


本作は様々な楽しさが詰め込まれた『おもちゃ』だと思える。

  • 木製コンポーネントに『触って』楽しい
  • 瞬間的なパズルを『考えて』楽しい
  • 結果に『一喜一憂して』楽しい
  • 周りでプレイしているのを『見てても』楽しい


大喜利などのパーティーゲームとも違う、大人が童心にかえって遊べるアナログゲームだろう。



3次元のパズルゲームと言えば『ウボンゴ3D』が有名だ。

本作はウボンゴ3Dに比べると、大人向きだがパーティー寄りという立ち位置にあると思える。



『ウボンゴ3D』は、時間内に唯1つ存在する正解を探すゲームである。

じっくりと考える『知育』の要素が強く、他者の邪魔も無いので目の前のパズルにのめり込めるようになっている。

一方で、パズルを解く早さがそのまま勝敗に結び付くため、苦手な人は得意な人にほぼ勝てないゲームとも言えよう。



それに対して『ザックンパック』は、正解を探すと言うより「正解に近いものをいち早く決断する」ゲームだと言える。

瞬間的な判断が必要で、ここまでの失点に抑えれば良しを目指すため、相対的に見ると大人向けになるのではないか。

最後になりたくないがために選んだトラックが悪く、逆に失点が増えるなんてことも・・・

その辺りはパーティーゲーム色が強く、上手い人でも1回のミスで最下位に転落することもある。


~~~


本作は純粋にパズルを楽しみたい人へのウケは悪いかもしれない。

良くも悪くもライト寄りで緩いゲーム性なので、肩の力を抜いて遊ぶのに適しているゲームだろう。


しかし、決して作り込みは甘くない。

面白いと感じるツボを的確に突いてくるように、綺麗に練られたシステムの良作である。

リアルト


ヴェネツィア

運河に架かる

勝利点



リアルト(2013)

Stefan Feld

  • プレイ人数:2〜5人
  • プレイ時間:45分

評価(S~E)

  • 複雑さ : C+
  • インタラクション :A
  • 戦略性 : B
  • 私は好き度 : B+

POSITIVES

  • ヒリヒリする競り×エリアマジョリティの妙
  • 短めなプレイ時間の中に凝縮されたジレンマ

NEGATIVES

  • 終始苦しく息が詰まるプレイ感




フェルト氏の中量級エリアマジョリティ。アクションの決定時に競りに近い要素もある。


舞台はヴェネツィア

マップは6つのエリアに分かれており、各ラウンドでは1エリアに対して影響力コマの配置を行う。

他にも、建物を建てることで勝利点や特殊能力を得たり、フェルト氏特有の手番順トラック争いを行ったりする。


全6ラウンドが終了すると、各エリアに置かれた影響力コマの数でマジョリティ争いを行って勝敗を決める。

ここで貰える勝利点はゲーム開始時には決まっておらず、ゲーム中に各エリア間に架かるゴンドラによって決定されるのだ。



このゲームの癖となる部分は、全6種のアクション実行フェイズにある。


各ラウンドの開始時に、実行可能アクションに対応したカードセットを公開ドラフトで獲得する。

アクション実行フェイズではその手札から、現在のステップに対応するアクションカードを任意の枚数公開する。

これを一巡競りの要領で行い、最も多くのアクションカードを公開したプレイヤーはボーナスを得るのだ。



手札となるカードセットは公開されたものから選択したものに山引きを加え、秘密裏に規定枚数まで減らした上でラウンドを開始する。

そのため、 手札の一部は他者にバレているが、全貌は明らかになってない。

この辺りの公開情報と非公開情報のバランス感覚が、フェルト作品ならではのジレンマと面白さを産み出している。


悩ましいカード選択


また、アクションが全6種に対して、初期の手札上限が7枚しかない。

同じ種類のアクションカードが多いほど効果は高くボーナスも得やすいが、トレードオフで実行できないアクションが発生するジレンマもなかなかに苦しい。


建物の効果を使えば手札上限を増やしたり、カードをワイルドとして使えたりできるが、 発動するたびにコストがかかるので、何でも自由にとはいかないシステムになっている。


〜〜〜


ボードゲームを『地味』と『派手』に分類するなら、本作は間違いなく『地味』なゲームだろう。


得点を稼いでる感覚も分かりにくく、エリアマジョリティとしても派手な殴り合いではない。

どことない古臭さもある『人を選ぶゲーム』だとも言える。


玄人好みで入手も難しいゲームなため、日の目を浴びることの無いゲームである。

それでも、フェルト作品や苦しいゲームが好きな変態ゲーマーにはたまらないだろう。


例えるなら子持ちししゃものような、「こういうのが良いんだよ」と言わんばかりのgood gameである。